私たちIBは、「Make the World borderless with Beer」をミッションに、日本とカンボジアを拠点にクラフトビールの製造と販売を行っているグローバルカンパニーです。
ビールには、人種、文化、格差の垣根を超え、世界をつなぐ可能性があると信じ、地元の材料を使った自家醸造のクラフトビールと、ゲストにとって居心地のいいリビングルームとなる「場」を目指した空間を提供しています。
少しだけ、私がビール事業を志すようになった原体験をお話しさせてください。
仕事を辞め単身でアフリカ大陸を縦断する旅に出ました。
皆さんは「アフリカ」と聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。広大なサバンナ、野生動物といった自然の豊かさを想像する人もいれば、貧困や飢餓、腐敗した政治などのネガティブな印象を持つ人も多いかもしれません。
私自身も、旅をする中でその両方を目の当たりにしました。近代的な高層ビルが立ち並ぶ都市の活気に驚かされる一方で、タクシー強盗に遭い、負傷するという事件にも巻き込まれました。当時は本気で、「もう二度とこの国には来たくない」と思ったほどです。
それでも、振り返ってみると、不思議と「あの国にまた帰りたい」と思っている自分がいるのです。
その感情の根底にあったのは、クラフトビールとの出会いでした。
世界中どこを旅しても、ローカルのクラフトビールは必ずそこにありました。どの国でも、屋台や市場、町の片隅の小さなバーで、地元の人々がビールを片手に語らい、笑い合っている。そんな異国の営みの中に旅人である私も自然と溶け込むことができました。
ビールは、ワインやウイスキーのように価格や製造年月による格式に幅があるわけではなく、誰もが気軽に手に取れるお酒です。だからこそ、社会的な立場や経済格差を問わず、どんな人とも「乾杯」ひとつでつながることができる。
言葉が通じなくても、笑顔と乾杯があれば、会話はいらない。そうやって生まれたたくさんの思い出の中で、私はビールという存在が、国籍も文化も背景の垣根を超え、人をつなげる共通言語であると感じました。
日本においても、学歴格差、所得格差、宗教、国籍、様々なバックグラウンドが複雑なグラデーションとなり、分断が生まれるこの世界にお酒の場くらいは分断のない世界であって欲しい。
旅を終え、日本に帰国した私は決意します。「ビールで、世界をつなげる仕事をしよう」と。
これまで現場に立ち、お客様と直接向き合いながら、数えきれないほどの〝つながりの瞬間〟に立ち会ってきました。
そこには、国籍や文化の違いなど関係なく、ビールを通して自然と会話が生まれ、初対面同士のお客様が笑い合い、乾杯し、時には翌日に一緒に観光に出かける――そんな光景が日常のようにあります。
ビールは、ただの飲み物ではありません。
人を結び、まちを彩り、思い出を刻む「文化」そのものだと、私は心から信じています。
そしてこれからも、そんなつながりを世界中に生み出せるビールを、自分の手で醸していきたいと思っています。

